「新渡戸稲造論集」新渡戸稲造

かつての五千円札の人。

国連事務局次長、教育者、学者、外交家、評論家、英語ペラペラ、超インテリ。
「武士道」という有名な著作があるが、どこかの本に読書についてのエッセーがあると書いてあったから読んでみた。

内容は読書に関する言及も面白かったが、それ以外にも興味をひく談話があった。人生についての話。

女学校へ来て味噌汁の拵え方を習う人はいない。
それより大事なのは思想を養うことで味噌汁を拵えるのは下手だけれども、ここに政治の問題が出た、
それにはこうと判断していく。その才を養う。

どうせ世の中というものはジャンケンの世の中で生まれてから死ぬまでジャンケンしておる。
鋏を出すと石には負ける。けれども紙には勝つという。

そんなら石が何にでも勝つかというと紙には負けるではありませんか。
ぐるぐる廻り勝ったり負けたりする世の中で、あなたが鋏を出してみて石には負けるけれども、
それより遥かに大切な問題の人生の解釈ということになると勝つ。
その代わりあなた方に味噌汁で勝つお婆さんは、そういう大切な問題では負けるというジャンケンの世の中である。

結局人生というのは何で勝って何で負けるか全て勝つことはありえないし、どの分野で勝つか?ということが大切だ。
ということかな?










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