スティーブンキングの「ゴールデンボーイ」
二つの小説。前半は、「刑務所のリタヘイワース」、「ショーシャンクの空に」の原作。
後半は、「ゴールデンボーイ」、これも映画になっている。
どちらも面白かったが、後半の方がより面白かった。
ナチスの元々SSだった老人。身元を隠し細々と生きながらえていた。
少年が、正体を暴く。老人の深淵にふれるにつれ、少年も次第にその狂気に侵されていく。
老人は覚醒しその暴力性を取り戻していく。
殺人がどうのとか、ナチスがどうだとか、普遍的な悪と認識されるストーリーの中で見えずらいが、
そこには、相反する存在だった二人の精神、行動、考え方が徐々にシンクロし、
ついには揺るぎないつながりとなる。美しい魂のつながりが見えた。
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